No.5
紫外線硬化性樹脂について
特長
紫外線硬化性樹脂とは?
「紫外線照射装置から照射される紫外線(UV)エネルギーにより短時間に重合硬化する」材料のことをいいます。
紫外線硬化性樹脂の優れた特性
- 硬化速度が速く、作業時間を短縮
- UV照射しないと硬化しないため塗布工程の制約が少ない
- 一液性無溶剤で、作業効率が良好
- 多彩な硬化物を実現
硬化方法
紫外線硬化性樹脂は大きく分けてアクリル樹脂とエポキシ樹脂に分類されます。
どちらもUV照射によって硬化しますが、反応方法が異なります。
アクリル樹脂:ラジカル重合
エポキシ樹脂:カチオン重合
エポキシ系はUV照射するとカチオン(酸)が発生して反応が開始する
光重合系の違いによる特徴
紫外線照射装置
用途
紫外線硬化性樹脂には、以下の用途などがあります。
スマートウォッチ/スマートフォン
デジタルカメラ
車載関連(車載カメラ・液晶ディスプレイ)
FAQ
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Q
紫外線照射器で照射しても樹脂が硬化しません。どうしてですか?
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A1
紫外線硬化性樹脂の硬化条件は紫外線照度と照射時間で決まります。
規定の積算光量が得られているか確認して下さい。 -
A2
接着したいものは、紫外線を通す材質ですか?
透明のプラスチックでも、中に紫外線吸収剤が入っているものは、紫外線が通りにくくなっています。材質の特性を十分に確認の上ご使用下さい。
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Q
UV樹脂を使用する際、他の容器に移しかえても大丈夫ですか?
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A
TB3000シリーズの容器は、紫外線を通さない特殊な素材で出来ています。
金属容器は避け、不透明または遮光したポリエチレンやポリプロピレン製の容器を使用して下さい。また、残った樹脂は元の容器に戻さないで下さい。
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Q
UV樹脂を硬化させる時の安全な作業環境について教えて下さい。
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A
樹脂に直接触れなくても、紫外線照射器を通す際に発生するガスでかぶれを起こすケースもあります。作業場は換気を充分に行って下さい。
また作業に従事する際は、マスク、保護眼鏡、長袖シャツ、手袋を着用するなど、出来るだけ皮膚の露出を少なくして下さい。
使用上の注意
硬化条件の確認
照度、時間、使用ランプ(ランプの種類や波長)
作業環境
遮光対策、保護具使用、局所排気導入
照射装置の管理
ランプ寿命、フィルター、ミラーの汚れ
保管方法
各製品毎の保管方法(温度)を確認
目的に応じて最適な硬化条件の設定をお願いします。
樹脂評価を量産時と同じ硬化条件で行うことで、立ち上げ時のトラブルを最小限に抑えることができます。
設定した硬化条件(照度や時間など)が保たれているか、定期的にご確認ください。
まとめ
紫外線硬化性樹脂は、一液性無溶剤のため溶剤による作業環境の汚染がなく、秒単位で硬化する接着剤です。
量産性に優れ、製造工程の短縮に大きく貢献します。
スリーボンドでは、皆様の設計ニーズに最も適した製品づくりを心がけています。
アクリル系はUV照射するとラジカルが発生して反応が開始する