2024/04/15
Q

「塗布」を征す者は、接着剤を征す!そもそも接着剤を使うってどういうこと?

A

接着剤は塗られなければ、意味が無い!

チョコペンを使って、プレートやクッキーなどに文字を描いてデコレーションした経験はあるでしょうか。「きれいに書きたい」と思っても、チョコがうまく出なかったり、太さが変わってしまったり、止めたいときに止まらず伸びてしまったり…。チョコレートのような液体できれいに文字を書くのが難しいということは容易に想像できますね。

接着剤を塗布するのは難しい…

接着剤もチョコレートと同様に、思い通りに塗布するのは難しいです。ただ、接着剤を使うためにはくっつけたい物に対して、必ず「塗る」という作業が発生します。
スリーボンドの接着剤は、自動車のオイルパン、スマートフォンなどの電子機器、ボルトなど様々なものに使用されていますが、そういった製品に塗布する際にポイントになるのはどんな点でしょうか。

・接着剤を塗布するものの形状が異なる
自動車エンジンのオイルパンなど線状に塗布する場合、電子機器などピンポイントに点状に塗布する場合、ボルトやパイプなど平面ではないものに塗布する場合など、塗布形状は様々です。形状に合わせて塗布方法を変えなくてはなりません。

・接着剤によって物性が異なる
スリーボンドの接着剤はそれぞれ性質が異なります。例えば、以前のコラム(あなたの身近な不思議を解説 「粘度」はどんな単位で表せる?)で説明した「粘度」をみてみましょう。水のようにさらさらしたもの、はちみつのようにドロドロしたもの、歯磨き粉のようなペースト状のものなど、粘度だけをとってもそれぞれに違いがあります。粘度によっては、絞り出す時の強さを調整しなくてはいけません。

・接着剤やお客様の要望によって塗る量が異なる
接着剤はたくさん塗ればその分接着力が上がるという訳ではなく、適切な量を塗布しないと逆に本来の性能を十分に発揮できない場合があります。またお客様から「この製品には何グラムの量を使用したい」というご要望があれば、その量に併せて正確に塗布する必要があります。いずれも定められた量を、バラつきがないように塗布できなければなりません。

スピードも正確さもゆずれない

上記のような様々なポイントをカバー出来なければ、接着剤の性能が十分に発揮できないというだけでなく、はみ出した液剤や硬化物(カス)が製品に混入してしまったり、接着剤が製品の可動部に付着して動かなくなってしまうなど、不良品になってしまう可能性があるのです。

一日に数個の製品を人の手で丁寧に仕上げるのであれば、全てを完璧にコントロールできる職人さんの手に頼ることも出来るかもしれませんが、多くのメーカーが一日に数百~数万の製品を製造しなくてはならず、とても人の手では対応しきれません。

大丈夫、「塗布装置」がある

お客様の生産性と品質どちらも担保するために欠かせないのが「塗布装置」です。塗布装置は、接着剤の物性や塗布形状に合わせて出る量やスピードを自動的にコントロールしてくれます。スリーボンドは塗布装置の開発・販売もしており、接着剤の性能を最大限に活かすため「どのように塗るか」についてのご提案も併せて行っています。

多様な種類を取りそろえていますので、是非リンクページから確認してみてください。各製品ページでは塗布の様子が確認出来る動画もご用意しています。

接着剤のことだけではなく、塗布方法に関してお困りのことがあれば、営業技術員へもご相談くださいね。

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