車載電装部品に対応、難燃性非シリコーン系シール剤
電動車には多くの電装部品が搭載され、シリコーンに含まれる低分子シロキサンは電気接点障害を引き起こす可能性があります。また従来品は欧州REACH規則の制限対象物質である有機スズ化合物が硬化触媒として添加されていることから、環境に配慮した非シリコーン系シール剤の開発が求められています。
特徴
- 低分子シロキサン、有機スズ化合物を含まない。
- 硬化物が柔軟で、300%の伸びを有する。
- 電装部品で要求される耐熱性がある。
- 世界主要各国の法規制に対応している。
- UL94 V-0相当の難燃性を有する。
用途
- ECU、バッテリーのケースシール
- 低分子シロキサンフリー要求の部品
- 欧州REACH規則対応のRTVの代替
開発のポイント
車載バッテリーケースのシール剤として開発したThreeBoond 1167は低分子シロキサンや有機スズ化合物を含まない樹脂となっています。また、車載バッテリーは発火や爆発の危険性があり、特に電動車には事故などによって大きな衝撃・圧力が加わった場合に、発火などの二次的な被害をもたらすことも考えられます。こうした背景により、車載バッテリーケース周辺部材の難燃化の需要が高まってきており、難燃性を付与した液状ガスケットを開発しました。
性状および一般特性
ThreeBond 1167 耐熱120℃耐久評価
ウレタン樹脂とThreeBond 1167の耐熱500hまでのゴム物性を比較。ウレタン樹脂は耐熱後伸び率を維持することは出来ませんが、ThreeBond 1167は耐熱後でも変化率が低く物性を保つことが出来ます。
ThreeBond1167 ダンベル試験
ThreeBond 1167と従来品A(UL94 V-0認定品)をダンベル試験片を用いて伸び率の評価を比較をいたしました。従来品Aは50%程度の伸び率でしたが、ThreeBond 1167は300%程度の伸び率を有しており従来品との差別化ができています。
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