No.4

弾性接着剤について

特長

弾性接着剤とは?

特殊変成ポリマーをベースとし、強靭なゴム状の弾性と幅広い接着を示す
高機能性接着剤です。

  • 硬くて脆い

    例えばガラスがこのタイプにあたります。

  • 柔らかく弱い

    例えばゴムがこのタイプにあたります。

  • 柔らかくてねばり強い

    弾性接着剤の硬化物がこのタイプにあたります。

  • 硬くてねばり強い

    構造接着剤の硬化物がこのタイプにあたります。

弾性接着剤の種類

スリーボンドの弾性接着剤は、主成分の違いにより以下の3種類に大きく分類されます。

  • 1.シリコーン(1220シリーズ)
  • 2.変成シリコーン(1530シリーズ)
  • 3.変成シリコーン+エポキシブレンド(3950シリーズ)
シリコーンと変成シリコーンの比較

比較したうえでのそれぞれの際立つ長所として、シリコーンは耐熱性に
優れていること、変成シリコーンは塗装が可能であることが挙げられます。

弾性接着剤とエポキシ系接着剤の比較

ともに優れた機能を発揮しますが、やはり硬化物が弾性を示すという点が
弾性接着剤の際立った特長といえます。

硬化方法

弾性接着剤の湿気硬化性

弾性接着剤は空気中の湿気と反応して硬化します。
その硬化性をスリーボンド1530を例にとって以下のグラフに示します。

標準硬化条件:23℃、50%RH×7日間です。深部硬化性に注意。

空気中の湿気と反応して硬化

弾性接着剤の深部硬化性

弾性接着剤の湿気硬化物性

スリーボンドの弾性接着剤の代表的硬化物性を以下に示します。

用途

幅広い分野での採用例

  • 自動車部品の固定・接着
  • 電気・電子・医療機器の接着・シール
  • さまざまな家庭用品の接着・シール
  • 各種金属・プラスチック・ゴムの接着

弾性接着剤は、広範囲な材質に対して優れた接着力を発揮する接着剤です。

FAQ

Q

弾性接着剤の耐熱温度は?

A

約120℃を目安にご検討下さい。

Q

ポリエチレン・ポリプロピレンは接着しますか?

A

一般グレードでの接着は困難です。専用グレードとなるThreeBond 1533Fをご検討下さい。

Q

早く接着させる手法はありますか?

A

初期立ち上がり接着強さを向上させる手法として、「両面塗布」をご検討下さい。

<両面塗布の手順>
① 接着する両面に薄く均一塗布します。
② 約5~10分放置します。
③ 粘着テープの様な粘着性が出てきたらすぐに貼り合わせ、強く押さえて固定します。

使用上の注意

  • 使用前に接着面の水分、油分、錆、その他の汚れをきれいに取り除いてください。
  • 硬化するまで固定し、動かさないでください。
  • 空気中の水分と反応して硬化しますので、接着剤の厚み・硬化時の温度・相対湿度が硬化時間に影響します。

まとめ

弾性接着剤は、硬化後に強靱で柔軟なゴム状弾性体を形成する接着剤です。
振動・衝撃に強く、応力緩和に優れた高機能性万能接着剤として、幅広い分野で安心してご使用いただけます。

スリーボンドでは、皆様の設計ニーズに最も適した製品づくりを心がけています。

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