No.7
エポキシ樹脂について
特長
エポキシ樹脂の優れた特性
一液性エポキシ樹脂の特長
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長所
- 管理容易な一液性
- 硬化剤によるかぶれの可能性が低い
- 耐熱性に優れる
- 耐薬品性、電気絶縁性に優れる
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短所
- 硬化に加熱が必要
- 厚膜硬化が困難の場合あり
- 細部隙間に使用した場合、未硬化の危険性
- 冷蔵保管が必要
"一液であること"が最大のメリットです。
二液性エポキシ樹脂の特長
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長所
- 加熱しなくても室温で硬化
- 耐薬品性、電気絶縁性に優れる
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短所
- 二液を計量、混合する煩雑さ
- 硬化剤によるかぶれの危険性
- 可使時間がある
室温で硬化する事が最大のメリットです。
硬化方法
一液性エポキシ樹脂の硬化
製品に含まれる硬化剤が、加熱により本剤と反応して硬化します。
二液性エポキシ樹脂の硬化
本剤と硬化剤を混合することにより硬化します。
用途
以下のキーワードが要求される接着・シール・ポッティング用途に最適です。
「高強度」「高接着力」「耐熱性」「耐薬品性」「低収縮」「電気絶縁性」
採用事例
- 高出力モーター等のマグネット固定
- 小型電装部品の接着・ポッティング
- 構造部材の接着
FAQ
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Q
耐熱性はどのくらい?
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A
接着の目安はガラス転移点。エポキシ樹脂の熱分解温度は250~350℃程度です。
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Q
接着したものをはがしたい
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A
溶剤に浸透するか、ガラス転移点以上に加熱するとはがれやすくなる場合もありますが、基本的に不可能です。
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Q
固まりません
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A
次のような場合が考えられます。
■一液:温度・時間不足、沈降、分離
■二液:配合比・混合ミス、温度・時間不足
使用上の注意
一液性エポキシ樹脂の注意点
- 加熱硬化時の蒸気による皮ふかぶれにご注意下さい。適切な保護具を用いてご使用下さい。
- 高温で保管されると硬化が進む場合があります。適切な温度で保管して下さい。
- 微細部隙間に使用されると硬化剤成分が分離し、未硬化が発生する場合があります。
- 一度に大量に硬化させると発熱、発火の恐れがあります。
二液性エポキシ樹脂の注意点
- 本剤、硬化剤を適切に計量、混合して下さい。
- 混合後、反応熱により発熱します。
- 接触により皮膚かぶれが発生する場合があります。適切な保護具を用いてご使用下さい。
- 混合後の可使時間を確認して下さい。
まとめ
エポキシ樹脂は、それぞれにメリットを備えた一液性と二液性があり、機械的強度、耐熱性、耐薬品性等に優れ、幅広い分野で利用できる工業材料です。
スリーボンドでは、皆様の設計ニーズに最も適した製品づくりを心がけています。
エポキシ樹脂は非常にバランスのよい工業材料であり、
幅広い用途に用いられています。